代表の佐々木です。
最近、本当にさまざまな高圧設備のご相談をいただくようになりました。
例えば、
「キュービクルが古くなってきたので更新したい。」
「主任技術者から高圧ケーブルの交換を勧められた。」
「LBSが古いと指摘されたので相見積もりをお願いしたい。」
「PAS更新工事の見積もりをお願いしたい。」
「PCB検査をしたい。」
「PCBが入っているトランスを処分しないままになっている。」
「電気をあまり使わなくなったので低圧化できないか。」
「キュービクルの更新費用が高いので、高圧をやめたい。」
「工場を新設するので、新しくキュービクルを導入したい。」
「非常用発電設備を導入したい。」
「キュービクルを撤去してほしい。」
最近では、
「キュービクルを撤去して、その場所を駐車場として使いたい。」
というご相談までありました。
一つひとつを見ると、まったく違うお問い合わせです。
しかし、お客様とお話ししていると、共通して感じることがあります。
それは、
「高圧設備のことは専門的で、結局誰に相談すればいいのか分からない。」
ということです。
私は、高圧工事専門店として、この「分からない」を少しでも解消できる会社になりたいと思っています。
■高圧設備は、分からなくて当然だと思います
キュービクルの中には、さまざまな設備があります。
変圧器。
コンデンサ。
LBS。
高圧ケーブル。
そしてキュービクルの外にもPASなどがあります。
普段から高圧設備に関わっている方でなければ、
「それぞれ何をしている設備なのか。」
「何が古くなっているのか。」
「どれくらい重要なのか。」
「いつ交換すればいいのか。」
分からなくても当然だと思います。
それでも会社としては、設備投資の判断をしなければなりません。
特に難しいのが、設備更新です。
例えば主任技術者から、
「そろそろ交換を検討してください。」
と指摘を受ける。
見積もりを取ってみる。
すると、想像していた以上の金額が出てくる。
そこで経営者や設備担当者は悩みます。
「本当に今やらないといけないの?」
「全部交換する必要があるの?」
「もう少し使えないの?」
「他の方法はないの?」
こうした判断は簡単ではありません。
■主任技術者からの指摘は大切。でも工事計画はもう一段整理できることがあります
ここは誤解がないようにお伝えしたいと思います。
主任技術者からの指摘やコメントは、設備を安全に維持していくための大切な情報です。
私たちも現地調査では、年次点検報告書や機器台帳、主任技術者からの指摘内容などを確認します。
ただ、
「交換を推奨されている。」
ということと、
「今回すべてを一度に交換する。」
ということは、分けて整理できる場合があります。
実際、先日こんなご相談がありました。
キュービクル更新について相談したいというお客様のところへ伺いました。
保守点検はきちんと実施されており、主任技術者から設備更新の提案を受けていました。
すでに見積書も提示されていました。
しかし、金額がかなり大きい。
そこで内容を確認していきました。
私たちが確認した範囲では、まず優先して対応した方が良いと考えたのは高圧ケーブルでした。
そこで、
「今回は高圧ケーブルを優先し、その他については段階的に更新していく考え方でも良いのではないでしょうか。」
とご提案しました。
お客様も、
「そうだよね。」
と納得してくださり、これなら正しい経営判断ができると喜んでくださっている様子でした。
私は、このとき改めて思いました。
私たちの役割は、
「工事を売ることだけではない。」
お客様が判断できるように、情報を整理することも大切な仕事だと思っています。
■高圧設備の相談は「何に困っているか」からで大丈夫です
私は、お客様が最初から工事内容を決める必要はないと思っています。
例えば、
「LBSを交換したい。」
と決めてから相談しなくても構いません。
「主任技術者からLBSについて指摘を受けた。」
それだけでも十分です。
「キュービクルを更新したい。」
と決めなくても構いません。
「設備が古いと言われていて、どうすればいいのか分からない。」
それでも大丈夫です。
むしろ私たちは、
「何に困っているのか。」
から聞きたいと思っています。
そこから資料を見る。
必要なら現場を見る。
設備の状態を確認する。
お客様の今後の事業計画も聞く。
その上で選択肢を整理する。
この順番の方が、本当に必要な工事が見えてくると思っています。
■「キュービクル更新」の相談が「低圧化」になることもあります
実際に最近あったケースです。
最初のお問い合わせは、
「高圧設備が古くなってきたので更新したい。」
というものでした。
普通なら、キュービクル更新の話です。
しかし資料を確認すると、現在の電気の使用状況から、低圧化を検討できる可能性がありました。
そこで、
「更新だけではなく、低圧化という選択肢も考えられる可能性があります。一度しっかり現場を確認させてください。」
とお伝えしました。
すると、
「ぜひしっかり見に来てほしい。」
と言っていただきました。
ここが、私たちが大切にしているところです。
お客様から、
「更新したい。」
と言われたから更新工事だけを考えるのではありません。
「そもそも今後も高圧受電が必要なのか。」
そこまで考えます。
■最近は低圧化のご相談が増えています
実際、最近は低圧化工事の受注も増えてきました。
理由はいろいろあります。
「キュービクルの更新費用が高い。」
「以前より電気を使わなくなった。」
「現在は倉庫としてしか使用していない。」
「高圧設備の維持を見直したい。」
そして最近では、
「キュービクルを撤去して、その場所を駐車場として使いたい。」
というご相談もありました。
これは私にとっても興味深い相談でした。
低圧化は、電気設備だけの問題ではないからです。
高圧設備が不要になり、キュービクルを撤去できれば、そのスペースを別の用途で使える可能性があります。
会社にとって土地も大切な資産です。
だから、
「電気料金はいくら変わるのか。」
だけではなく、
「設備を撤去した後、会社として何ができるのか。」
まで考える。
こういう視点も大切だと思っています。
■弊社ではキュービクル撤去から復旧まで対応しています
低圧化について相談されるお客様からすると、
「電気の切り替えは分かった。でも、今あるキュービクルはどうするの?」
という疑問もあると思います。
弊社では、低圧化に必要となる工事だけではなく、不要となった高圧設備の撤去から撤去後の復旧まで対応しています。
以前には、
「キュービクル撤去と産廃処理だけでもお願いできますか?」
というご相談もありました。
もちろん、こうしたご相談も可能です。
お客様からすれば、
「電気工事はA社。」
「撤去はB社。」
「処分はC社。」
「復旧はD社。」
と一つひとつ探すのは大変です。
できる限り窓口をまとめ、お客様の負担を減らす。
これも専門店として提供できる価値だと思っています。
■逆に「高圧を新しく作りたい」という相談もあります
低圧化が増えている一方で、最近は事業拡大に向けた高圧設備の新設工事も受注しました。
工場を新しく作るため、
「キュービクルを新規で導入したい。」
というお問い合わせもいただいています。
低圧化とは正反対ですよね。
しかし私たちからすると、考え方は同じです。
事業を縮小した。
電気使用量が減った。
だから受電設備を見直す。
事業を拡大する。
設備を増やす。
だから必要な受電設備を整える。
重要なのは、
「高圧か低圧か」ではなく、「会社の今と未来に設備が合っているか」です。
■補助金について聞かれることもあります
最近は、
「設備更新に使える補助金はありませんか?」
というお問い合わせもいただきました。
ここについては、できることとできないことを明確にしています。
弊社では補助金の申請業務そのものは行えません。
しかし、
「申請できないので分かりません。」
で終わらせたくはありません。
実際にご相談をいただいた際には、利用できる可能性のある制度について調べ、情報を共有しました。
最終的な対象可否や申請については、それぞれの制度の窓口や専門家へ確認していただく必要があります。
それでも、
「専門店として提供できる情報はないか。」
を考える。
そして私たちにできることがあれば最善を尽くす。
これが私たちの姿勢です。
■高圧設備について「よく分からない」段階で相談して構いません
ここまで読んでいただいた方の中には、
「自分の会社は何を相談すればいいのかすら分からない。」
という方もいると思います。
それでも大丈夫です。
よくある疑問を整理してみます。
Q. 主任技術者から設備更新を勧められました。まず何をすればいいですか?
まずは点検報告書や機器台帳、指摘内容を確認し、何が更新対象になっているのか整理することから始めます。
必要に応じて現地調査を行い、設備の状態を確認しながら優先順位を考えます。
Q. キュービクル更新の見積もりが高いのですが、全部交換する必要がありますか?
一律には判断できません。
設備状態や点検結果によって、一括更新が適している場合もあれば、優先順位を付けて段階的に更新できる場合もあります。
まず見積内容と設備状況を確認することが大切です。
Q. 電気をあまり使っていません。低圧化できますか?
低圧化できるかどうかは、現在の電気使用状況や設備構成、今後の設備計画などを確認して判断する必要があります。
資料だけでは判断できない場合には、現地調査も行います。
Q. 低圧化した場合、キュービクル撤去までお願いできますか?
弊社では低圧化に必要な工事に加え、不要となった高圧設備の撤去から撤去後の復旧まで対応しています。
Q. 相見積もりでも相談できますか?
もちろん大丈夫です。
高圧設備は大きな設備投資になることがあります。
内容を比較し、納得した上で判断していただきたいと思っています。
「工事をすると決めていない。」
そんな段階でも問題ありません。
■私たちが目指しているのは「生涯の電気設備のかかりつけ医」
私は以前から、
「生涯の電気設備のかかりつけ医のような存在になりたい。」
と考えています。
工事があるときだけ呼ばれる会社ではありません。
「これってどうなの?」
「主任技術者からこんなことを言われた。」
「見積もりが来たけどよく分からない。」
「電気の使用量を一度調べてほしい。」
「工場を増設したい。」
「設備を減らしたい。」
「PCBってどうすればいいの?」
そんなときに、
「とりあえず相談してみよう。」
と思っていただける会社です。
もちろん、私たちにできないこともあります。
その場合は、できないことを曖昧にせずお伝えします。
ただし、その中でも提供できる情報があるなら調べる。
私たちにできることがあるなら動く。
それがお客様への貢献だと思っています。
■なぜ、そこまでするのか
理由はシンプルです。
お客様に安心して電気を使っていただきたいからです。
そして、
「アクトに相談して良かった。」
「お願いして良かった。」
「助かったよ。」
そう言っていただけることが、私たちは嬉しいからです。
価値のある組織をつくる。
良いサービスを提供する。
その対価として適正な報酬をいただく。
そして、その成果を社員にも還元していく。
その循環をつくっていきたいと思っています。
だからこそ、工事だけではなく、相談の段階から価値を提供したい。
■まとめ|高圧設備の相談は「何を工事するか」が決まっていなくても大丈夫です
最後に、今回一番お伝えしたいことです。
高圧設備で困ったとき、
最初から工事内容を決める必要はありません。
「キュービクルが古い。」
「主任技術者から指摘された。」
「見積もりが高い。」
「PCBが心配。」
「電気をあまり使わなくなった。」
「設備を撤去したい。」
「工場を新設する。」
それだけで十分です。
そこから、
現状を確認する。
資料を見る。
現場を見る。
お客様のお話を聞く。
選択肢を整理する。
必要な工事を考える。
そして、お客様に判断していただく。
私たちは、この順番を大切にしています。
高圧設備は専門性が高く、分かりにくい世界だと思います。
だからこそ、専門店が存在する意味があります。
「こんなこと聞いていいのかな。」
と思うようなことでも構いません。
ぜひご相談ください。
私たちはこれからも、日本のインフラを支える力として、技術とサービスの質を磨き続け、お客様が安心して電気を使える環境づくりに貢献してまいります。
キュービクルのことで困ったら、まず誰に相談する?高圧設備の「相談先が分からない」をなくしたい
- 2026/08/26
キュービクル更新、低圧化、高圧ケーブル、PAS・LBS、PCB、撤去、新設など、高圧設備の悩みは「誰に相談すればいいのか分からない」という方も多いと思います。 今回は、高圧受電設備で困ったときの相談の考え方と、私たちが目指す「電気設備のかかりつけ医」についてお伝えします。